韓国の高齢スラム街タルトンネ九龍村の悲惨な実情を知る

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何かとお騒がせのお隣さん、韓国という国。一見すると洗練された先進国のように見える韓国のその裏側には、巨大な貧困と格差という闇が隠されている。これは韓国政府により、意図的に隠されているのが実情だ。

九龍村はそんな韓国でも最大規模のスラム街。実情とその成り立ちに深く迫っていこう。

韓国の貧困問題


by Michael Sean Gallagher

韓国という国は実は先進国ではない。ソウルの中心地を歩けば洗練された印象を受けるだろうが、それはあくまでも演出されたもの。いわばハリボテの舞台のようなものだ。

その証拠に華やかな街中に隣接する工事現場の労働者を見てみると良い。彼らはヘルメットなどせず、ロクな安全装備もなしに、タバコを吸いながら現場作業をしている。その様子は日本でいえば50年以上前。これが韓国の本当の姿だ。

もともと劇的に貧しかった韓国という国は、発展するために格差を容認していった。社会福祉なんてチンタラ行っていては貧しいまま。弱者を切り捨てて一部が豊かになることで、先進国の仲間入りしようというのが彼らのやり方だ。

そんな韓国でスラム住民が倍増したのがソウルオリンピックだ。オリンピックという国際舞台のために、ソウル市内中心部に不法占拠されていた住宅群が一掃される。そこの住民たちは何の保証もなく追い出され、生活に必要なすべて衣食住すべてを失う。

不憫なことに彼らの多くは身寄りのない老人で、今さら労働をすることもできない。もちろん国からの年金なんてあるはずもない。

家がなくなった老人たちは、江南郊外の空き地に寄り添うようにして集まった。彼らは段ボールや廃材で粗末な小屋を建て、そこを不法占拠してスラム街を作り上げた。これが九龍村の成り立ちだ。

タルトンネ九龍村の生活と犯罪


by Michael Sean Gallagher

九龍村を歩いてみると、そこには危険な気配が全くないことがわかる。それどころか人が歩いている様子すら滅多に見かけない理由は高齢化だ。ソウルオリンピックからすでに30年以上が経過し、当時から高齢者だった住民たちはすでに寿命寸前。出歩くことすら厳しい状態になっているのだ。

そんなヨボヨボの老人たちも毎日排便するし、生活していればゴミが出る。しかし九龍村にまともな上下水道やゴミ回収など存在しない。結果的に住民たちの汚物やゴミは生活空間のすぐそばに放置され、夏になると酷い悪臭を放ち始める。

彼らはゴミ拾いなどの仕事で最低限の収入を得て生活するが、高齢化によりそれすらできずに餓死するものもたくさんいる。子供がたくさんいる普通のスラムと比べてどちらがより悲惨なのだろう。きっと比べることすらできないと思う。

高齢化によって犯罪どころか人の気配すらなくなってしまった九龍村。韓国政府の願いは透けて見えている。住民全員が寿命で死亡することだけを待っているのだ。酷い話だろう。

韓国の貧困を描いた映画

九龍村のスラム住民たちが映画で描かれることは決してない。そんなことは韓国政府が許すはずがない。しかし近年になって若者の貧困と格差が顕著になり、秀逸な映画も増えてきた。

特におすすめなのが村上春樹原作の短編小説「納屋を焼く」が韓国で映画化された作品だ。実質的な階級社会ともいえる韓国の実情がしっかりと描かれていて、見ごたえのある映画になっている。